社会人時代vol.2(仕事も恋も)

営業部

1階には、営業部がありました。
こられたお客さんにすぐに対応ができるようにということも理由の一つだったようです。
会社に新入社員として入った男性は、まず営業部の配属になります。
だから当然のことながら若い男性が多いのも 営業部でした。

営業部に男性社員が多いのに反して
私の所属する総務部は女性社員の多い部署でした。
あとから知ることになるのですが、会社の慰安旅行は部単位で行われていて
営業部と総務部は合同で慰安旅行に行くのが恒例でした。

新人として入社したばかりの同期の営業部員は
なかなか受付で立ち止まってムダ話をしていく、というのはありませんが
その代わりと言ってはなんですが
営業部にいた常務や部長は、部屋から出るときはちょくちょく受付の前で立ち止まっては私たちに話しかけていくことが多かったのです。

今ならば絶対にセクハラで訴えられていたに違いないような常務の行為も
当時は別段挨拶代わりのようなものでした。
時代が違うんですね、きっと。

あの時何度も豪華な食事に招待してくれたK常務も
今はもう他界されていると聞いています。

恋人

入社した当時、私には遠距離恋愛をしている恋人がいました。
当時メールや携帯などという便利な道具がなかった時代でしたので
風流にも「速達郵便」が私たちの大事な通信手段だったのです。
高校時代から手紙を書くのが大好きだった私は
当時もよく手紙を書いていました。

会社に届いた郵便は、私たち受付が仕分けをして
各部署に配布するので、よく私用の手紙も会社宛にもらったりしました。

この当時の恋人との一番最初の出会いは、小学校6年生のとき。
それからついたり離れたり・・・
でもたぶんお互いにとって、恋人以外の関係にはなれない
そんな相手だったような気がします。

夏休みに帰省した時、彼の授業のノートを代筆するというようなこともやったりしていました。
そう、彼は大学生。
私は社会人。
その関係は、そう長くは続きませんでした。
今から思えば、私に遠距離恋愛ができるはずなどなかったのです。

社会人

学生であった彼と、社会人になった私
入社後最初の夏休み
私たちは同期の面々と示し合わせて羽咋の海にいました。
夏の海や雪の北陸
懐かしい青春の一こまです。
当時歯科医の卵だった彼が
その後、国家試験に合格したことは新聞で見届けましたが
あれ以来、一度も会っていません。
今会っても、お互いの顔がわかるのでしょうか。
会ってみたい気もします。

とても器用そうな手をしていた彼
きっといい歯科医になっていることだろうと思います。

もっとも本人にはあれから会わなかったものの
お母様には何度かバッタリお会いしました。
「○彦は今、博士の勉強のために大阪○科大に行きながら仕事をしておりますわよ、オ~ホホホ」
てな感じの最後までなじめないご母堂様でした。(笑)

恋の痛手から立ち直る方法

それは簡単です。
新しい恋をすることです。
会社にはたくさんの出会いがあります。
そしてどうやら、その中に自分に向かって好意光線を発する人がいることにも気づいていました。
私はソフトな人当たりの人が好きです。

その人は中途採用で私たちと同じ年に入社した人でした。
だから私より3つ年上の男性でした。
彼が受付を横切るだけでうれしい
そんな時期が結構続いて、ある日私は彼にちっちゃな手紙を渡しました。
ちっちゃな告白が書いてあったように思います。

それからどういう成り行きをたどったのか
もうすっかり忘れてしまいましたが
とにかく私たちはデートの約束を一度だけしました。
確か土曜日のことで、私は休み、彼は午前中だけ仕事
そんなシチュエーションだったように思います。

午後1時の待ち合わせで
私は会社近くの喫茶店にいました。
でも待てどくらせど彼は現れません。
かといって会社に電話をするわけにもいかないのです。
今なら携帯のメールや電話でそんな悩みもまったくなしでしょうが
当時は違いました。

来ないわけがない
彼が約束を破るわけがない
そう信じていた私はこのときはじめて、2時間も人を待ちました。
あとにも先にもこんなに人を待ったのはこのときが最初で最後だったと思います。

結局その日、彼は現れませんでした。
当時、自宅の電話番号すら知らなかった私は
2時間待った後電話番号を調べ
勇気を振り絞って彼の家に電話をしました。
お母さんが電話口に出られて「○雄は熱を出して寝ております」とひとこと。

代わってくださいとも言わず
「そうですか・・・」と言って電話を切りました。
その後、おわびのデートで一度ドライブに一緒に行きました。
人当たりのいい彼は、実はかなりのプレイボーイだと
ずいぶんあとになって知りましたが
今でいうなら石田純一みたいなものでしょうか。
でも彼とは不思議とずっと仲良しでした。

ひょっとしたら、「不倫は文化だ」とかいって
今もプレイボーイぶりをはっきしているのかいないのか
私には知る由もありませんが
たぶん今会っても
「あぁ~!」
「おぉ~!」
って感じだと思います。恋の話題ばかりですね。

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Posted by どらみ